家族で食事会〜悲しみと愛情を添えて〜

父が誕生日だったので、家族で中華料理屋の個室で食事を囲うことにした。姉が会社の人に「誕生日で1番貰って嬉しかったものは何か?」という聞き取り調査をしたのだ。今まで食事会のプレゼントはしたことなかったので、これは良い機会とコース料理を予約した。

姉「父は忘れてると思うけど、うちらが小学生の時にフカヒレ食べたいって言ってたからフカヒレの姿煮を入れよう!」

そんなこんなで始まった食事会。幸せな空間……となるはずだった。

母は普段優しいのにお酒が入るとデリカシー0になってしまう。

少し機嫌が悪くなると罵詈雑言いう時もあるので、迂闊に地雷を踏まないようにしたが、今回も沢山傷ついた。忘れてたけど食事会をあまり好まなかったのは、このためだったのかもしれない。例えば、

 

母「この店、安いし」

(4人で5.5万円は安くないし、子の贈り物に対して失礼)


母「姉は搾取し人を利用して自分を守るよ。妹は気をつけてね」

(そんなことしないし、その逆で弱い人を守る)


母「妹は父を守ってね?(現在健康)  ハイって言って?」
妹「それは自発的に思うことだけど、思ってるよ」
母「ハイって言って」
妹「家族全員守りたいと思ってるよ」
母「あーダメ。もういいや。めんどくさい」


母「人の喜びを大切に出来る人間になりなさい」
妹「家族が幸せだと自分も幸せだよ。会社の人もそう。みんなの幸せを願ってるよ」
母「人の喜びを大切に出来ないとね、結局は……」
(出来てることを出来てないかのように言いつづける)
母は自分の理想に子を当てはめようとするところがある。例えば子を美容師にして、引き継がせようとか。そして父は子の人生だから好きなようにやらせろという方針だった。


母「でも好きなもの何かあった?全てを否定してでもやりたいもの今まで一つでもあった?」

 

悲しさにうちひしがれて久しぶりに自己肯定感が揺らいだ。
心が重たくて、この悲しみを背負っていくのだと思ったそんな時、

ピロンとLINEが鳴った。

姉から無償の愛情を貰い、もう全てがどうでもよくなった。

この世界で一番、純粋で優しい光。それがお前や。